#102

「あくまをころしてへいきなの」舌っ足らずの悪魔はそうのたまった。幼い少女の姿、白いケープコート。どこからどう見ても悪魔にも脅威にも見えない。「しんじてないなら、こうしてあげる!」やおら振りかぶったかと思えば、コケた。ぷるぷる泣き出したそいつをひとまず撫でておく。